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脱・長時間労働~人手不足だからこそ~

《視点》 中山美里記者

 朝日新聞の「脱・長時間労働」の企画(https://www.asahi.com/articles/ASSDF3QBZSDFUTIL02KM.html)は、編集局の様々な部署で働く20代、30代の記者を中心とした議論から始まった。

 「子育て中、残業と転勤の多い仕事は続けられない」「日本では女性にばかり親ペナルティーがある」「バリキャリについていけない」「男性だって皆がそんなに働きたいわけではない」……。取材班の記者はみな転勤や長時間労働の経験があり「JTC(伝統的日本企業)の特徴のほとんどが、自分たちが働く会社にも当てはまる」という感想も出た。人手不足が深刻化する「8がけ社会」では、働き手から選ばれない企業は生き残れなくなるだろう。

 私自身、「働き方改革」や「ワーク・ライフ・バランス推進」とセットで、「女性が働きやすい」や「働く母親の応援」など女性が主語になるフレーズを多く目にすることに違和感を覚えてきた。子どもを産み育てるのは男女の共同作業だからだ。男性だって働いている。

 長時間労働は、働く人にとっても会社にとってもデメリットのほうが大きいのでは。取材班の疑問は膨らんだ。

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 今回の分析では、男性の長時…

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